使われていない土地がありまして。そこの土地は、市街化調整区域に指定されており、ようは「ここの土地は建物を建てちゃダメ!」という土地だったので、「畑にしよう!」ということになりました。
土砂崩れがすごい
そちらの土地がこんな感じなのですが。。。
この写真を撮ったのが12月中旬なのですが、夏には草がボーボーに生い茂っていたんだろうなというのが伺えます。
そして素人目にもわかる、隣の土地からじゃんじゃか流れ混んでいるであろう土砂。
こちらは横から撮った写真で、左手はお隣さんの土地で、右側が我々の畑(になるといいな)の土地です。
擁壁工事はお金がかかる
畑として活用する前に、どうにかお隣から流れてくる土砂を留められないかなと、土木関係の会社に見積もり相談をしたところ、簡易的な擁壁・土留工事をしたとしても、数百万円は余裕でかかりそうな雰囲気でしたので、業者さんにお願いすることは断念しました。
法面の土留や雑草対策に「クラピア」を活用
いろいろネットなどで調べていくうちに、根をしっかりはって法面の土留効果があり(斜面の土砂崩れ防止)、雑草抑制効果もあり、おまけに二酸化炭素めっちゃ吸収する・・・などと、良いことづくめの植物にたどりつきました。それが「クラピア」です。
クラピアって何?
「(種を飛ばして)生態系に害を与えるくらい増えるから植えないで!」ってことで、特定外来種に指定されている「ヒメイワダレソウ」という植物があるのですが、クラピアは種で増えないよう改良された、植えても安心な品種だそうです。
芝生の代わりにグランドカバーとしてお庭に植えるファンの方も多いようです。
購入した苗がこちら
春以降にぐんぐん成長するとのことだったので、3月になって苗を10ポット購入しました。ネット通販でしか買えない苗なのでそこは要注意です。
3月中旬にクラピア10ポットを植え付け
土の表面をきれいにならしてから植えた方が良かったのですが、何しろちょっと触っただけで土が崩れていくような状態だったので、特に整地はせずに、クラピアの繁茂力にかけてみることにしました。
植え付けた状態がこちらです。
ちなみに購入した苗には、「有機一発肥料」というのが付いていたので、そちらも苗穴の下に忍ばせて植え付けました。
↓下記の写真の左側は、日陰になりそうな所だったので、日陰でも育って土留効果があるといわれる「タマリュウ」を実験的に1株植えてみました。タマリュウは、株分していけばどんどん増やしていけるそうですのでこちらも楽しみです。
植え付け後、約3週間後の様子
植え付け後、約3週間後の4月上旬、の様子はこんな感じです。
まだあまり変化がないです。枯れてはいないので、とりあえずはちゃんと根付いてくれたかなという感じです。
4月に入ったので周りに雑草が生えてきた感じもします。
タマリュウも変化なしですね。
ちなみに雑草がすごかったので、刈り取った雑草を右側の通路に、雑草マルチ的にかけておきました。
雑草マルチとは
刈り取った雑草を地面に敷き詰めておくだけで、敷き詰めた地面の雑草が生えにくくなり、敷き詰めた雑草が腐食化、土にかえることで土壌改善にもなるそうです。
ついでに側溝付近の土をどける作業も
道路に面したこちらのエリアなのですが、じつは手前の土の下には側溝の蓋が埋まっていました
雑草の根を鎌で切っては、スコップで土をさくっポイっ!と・・・を繰り返し、掘り起こしました。
埋まっていたからなのか、側溝からはドブくさいにおいが・・・。
植え付け後、約2ヶ月半後の様子(2023.7.10追記)
植え付け後、2ヶ月半後(5月末)の斜面(法面)の様子です。
前回、様子を見にきた4月上旬から、1ヶ月半ほどが経ちました。その間ノーメンテでしたので、雑草はぼうぼうに生い茂っていました。こちらの写真は雑草をある程度刈り取った状態です。
かなりまわりの雑草も伸びてしまいましたが、クラピアも負けじと順調に広がっています。
クラピアは踏まれることによって、緻密に広がってくれるようですが、ここは斜面なのでそうはいかず、緻密に広がるというよりかは、徒長気味(草丈が伸び気味)で広がっている状態です。斜面全面クラピアにしたいという方はもう少し草刈りなどのお手入れが必要かなと思います。
道路(側溝)側にクラピアを挿し芽
前回道路側の側溝の土をどけたので、隙間が空いたところに、こんもり伸びたクラピアの一部をカットして挿し芽をしておきました。これから梅雨がくるので、うまく根付いてくれるハズ。
ここも土留としてクラピアが活躍してくれると良いですね。
タマリュウは変化無し
ちなみにタマリュウに変化はありませんでした。少し葉先が枯れたかな?という感じ。タマリュウはそんなに広がらないんですかね。
植え付け10ヶ月後、斜面の土砂は土留(土砂崩れを防止)できたのか
少し期間が飛びますが、植え付け後10ヶ月後の様子です。じつは本業がいそがしいのと、この年の夏は異常な暑さだったということもあり、2〜3ヶ月に一度の草刈りぐらいしかできていませんでした。
はたして斜面の土砂崩れ防止の植物として、クラピアは機能するのか。
まずは植え付け10ヶ月後の1月の様子をみていただきましょう。
クラピアがいません・・・冬枯れするそうなので、この時期は冬だから身を潜めている可能性はありますが、さすがにノーメンテに近い状態だと、10ポットでこの雑草ボーボーの斜面を簡単に覆ってくれるとはいかないようです。ちなみに夏の間に様子を見にきた時は、クズがすごいことになっていて、日を遮らていたりもして、クラピアが思ったほど成長できなかったのかもしれません。
あと、写真ではわかりにくいですが、近くによると、これ、クラピアの茎かなぁというのもあったので、次の春に期待ですね。
【追記】3月初旬 木質化したクラピア
茎が木質化したクラピアらしきものを発見しました。枯れているように見えますが、小さい葉っぱがちらほらみえており、クラピアは生きているようです。この春に期待ですね。
一旦まとめ
今回、私が感じたクラピアの特徴や、斜面の土砂崩れ防止、土留としての注意点をまとめます。※あくまでも初年度の感想です。
- しっかりと広がるまでまあまあ雑草対策が必要かも
- 草刈りを1〜3ヶ月に1回ペースでやったけど間に合わなかった(もっとやれって話ですが、場所的にすぐに行けるとこではないということもあり・・・)
- 事前に堆肥を撒く、防草シートを敷くなどで雑草が生えない環境づくりをしておけば結果は変わったかも
- 冬は枯れるので春に復活するかは今後に期待